古山閣 二間続き街並側客室

 まず最初に、予約サイトを見ていて空きがないと予約を諦めてる人、公式ホームページを見てみましょう。

自分もそんな一人だったんですが、以前別の温泉の旅館へ電話した時に「その日は予約サイトへは出していない」「直前だと公式ホームページ以外の空き情報は更新しないので、公式ホームページを見てもらえると」と言われまして、見てみたら確かに予約サイトでいっつも空いていない週末にも空きが見られるし、キャンセルされたと見られる直前の日にも空きが見られたことを踏まえ、「銀山温泉もどちらかというとインターネットとは無縁な感じの古めの旅館が多いからもしかすると公式ホームページからなら空きがあって予約が取れるのでは?」と思い数日。

 思ったとおり空きがチラホラ出て、希望日の予約も出来ました。

(年が明けてからも見ていましたが、1週前や3日前どころか前日になって予約可になってる旅館もあったので、泊まりたい方はとにかく諦めずに)

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 銀山温泉で泊まりたいと思って居たのは木造建築で3階建て以上の宿。自分好みだと、能登屋、古山閣、澤平八、古勢起屋別館の4つ3つで、予約を入れた後も空き状況、キャンセル具合を見ていましたが、3旅館それぞれキャンセルあって宿泊可能でした。

「先入観を持ちたくない」という理由からどこも詳しくは調べていない状態だったので、どこがどうと細かな比較をして選んだわけではなく、一番最初に空きを発見出来て予約できたという「自分との縁」に賭けた格好です。

 いまだに他の宿のことは詳しく知りませんし、それぞれ”体験後”の「比較して」ではないのですが中々いい旅館だったと思います。

 ”中々”という表現をしたのは「素泊まりがない」という選択肢の狭さから。

これは旅館ではなく銀山温泉全体の受け入れ体制から発生している問題と思えたことなんですが、素泊まり設定のある旅館もあり夜に食事の出来る所を少なくとも1箇所は確認しましたが、ほとんどの旅館で2食付きが前提な予約受け入れ態勢なため外で夕食を利用する機会はまずなく、需要がないので供給も生まれないという悪循環が見え、旅館で出された食事に不満を感じた時にはっきりとその閉塞感のようなどうしようもない不自由さに気付かされました。

IMGP6806 (Large)露天風呂とは書かれていない方

 逆に全く期待していなかったんですが、大満足だったのはフロ。

IMGP6808 (Large)こちらはシャワー有り

貸切風呂で予約の必要もなく、時間制限のようなものもなく、空いていれば利用し放題ということだったので、「これは思い通り利用できないかな・・・」と思っていたんですが、これがほぼ思い通りに利用し放題。

IMGP6814 (Large)全開放

 片方は露天でもう片方はそうじゃないという説明を受けたんですが、自分には「開けてしまえば」どちらも露天風呂と思え、違いと言ったらシャワーと締め切る戸の有無。

IMGP6831 (Large)もう一方。露天風呂と書かれていた方

どちらの貸切風呂も「眺め」と言えるほどのものがあるわけではなく、写真の通り「外気が取り込める」「冬の場合雪が見れる」といった程度ですが、気持ちの良さと風情は充分。

 注意点。貸切風呂は脱衣場から滑りやすいので気をつけて

IMGP6914 (Large)積もってる雪が見えますがこちらは降雪時雪が舞います

 もう一つ一階に貸切ではない内風呂がありますが(下画像)、こちらは大気解放されてない閉鎖された空間にあるので温かく湯温も高く、三者三様それぞれ利点があるので、好みに応じて利用するも良し用途に応じて使い分けるも良し、という感じでどの風呂も使い甲斐ありました。

IMG_0128 (Large)1階にある内湯

 3階の部屋で外へ出る度前を通るので何度も見てますが、両方とも貸し切り中だった時はありませんでしたし、3階の客間の場合、部屋の戸を開ければ空き状況は確認できるので部屋に風呂がないという不便さは全くありませんでしたね、風呂好きの自分でも。

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たぶんその寒さゆえ利用に若干の覚悟が必要だったから?もしくは9室(銀山温泉のHPだと10室)と客室数が少ないため思ってるほど真冬は需要がないのかも知れません。

 

 部屋は二間の部屋を狙って取ったというわけではなく、たまたま空きになったのがこの部屋でした。

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 出来れば川側(街並側)をと思うのは人情ですよね。

料金は山側とでも5000円(1人分になるので合計1万)の差があった程度だったと記憶していますが、特別「どこの部屋がいいというのはない」というのが行っての感想。

というのもこれは残念ながら・・・という点ですが、よく写真で見る風景は古山閣から先にあって(温泉入口の橋を手前とすれば奥)、宿の窓がそちらへ向いて建ってもいないため部屋からは見られず。はっきりいって気にする部分ではないなと思いました。

IMGP6797 (Large)部屋からの眺め右側。写っているのは西塚菓子舗という土産物屋さん

部屋からも「感じのイイ写真が撮れる」と思っていたので、これは誤算。大雪降っていようが部屋から撮れるのであればレンズに気を使わなくていいと、デカかったんですよね、楽ですし部屋は暖かいので。

実際はこの上下の画像の通り良い部分は全く見えないので、「山側しか空いてないけどどうしよう・・・。」というような状況の場合、古山閣では割り切って山側の部屋でいいと思います。

どうせ写真は外に撮りに行くことになりますし、日が暮れてしまえば窓際に座って眺めるほどのものも人通りもありませんから。

IMGP6905 (Large)左側。斜向かいの営業していない旅館。ここから左が写真でがよく見る場所

そこを求めるのであらば隣の旅館松本よりもう一つ先にある昭和館でしょうか。(ちなみにこの昭和館、ホームページには大正ロマンではなく昭和レトロとあるんですが、前を通る際通りからチラっと中を覗き見た感じ、まさに「昭和(後半)の旅館」。

 

 強いて指定をする点があるとすれば、自分と同じ風呂好きの方なら貸切風呂の利用し易さのため「3階を」というとこになりますかね。

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 最大8名で泊まれる部屋のようなので、テレビの小ささが悪目立ちするほどの広さ。

部屋に風呂はないんですが(トイレはある)、3階にある2つの貸切風呂ともう一つの内風呂と計3風呂あるので、9組の宿泊客(+別館の客)では十分のようでその点は気になりません。

部屋付の露天風呂ではどうしても大きさに限度があると思いますが、3つあるどの風呂も4人で入っても余裕があるくらい大きな湯船で、これを独り占めしてたらまぁ快適でした。

IMGP6835 (Large)こちらも露天の方

 その反対にちょっと残念に思ったのが食事(夕食)で、部屋食だったのは良いんですが献立に「出されたものとは違う工夫」が欲しかったなーと。

宿泊料金に見合うものを提供しようとしている意気込みこそ感じるんですが、こういう寂れた温泉に来てまで食べたいものではないというのが正直な感想。

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今やそういう風に分ける必要のない時代だと思ってますが、山奥に来てまで鮮魚(刺身)とか、海の幸を食べたいとは思ってませんし、郷土料理は大変ありがたいんですが、変に小洒落て良い素材で余所行きに作ってもらう必要はないというのが自論であり持論。

こういう感じの料理が食べたいのなら都心のそこ出身の方がやってる郷土料理のお店に行けばいいじゃん・・・と価値がわからず、普段そこら家庭で普通に食べている食材で、普通に作られた家庭の味の方がありがたいと思えると思うんですよね旅行者にとっては。大都市でも食べられる味と地元でしか食えないおばあちゃんの手作りの味、それがどれだけ嬉しく価値あるものかというのを理解はできても実際そうしてしまうのは勇気がいることなんでしょうかねぇ。

IMG_0123 (Large)よそいきの肉で作られてるように見える芋煮。見てのとおり浮いた脂がキツい

まぁこの考え方は前時代的なのかも知れませんけど、少なくとも自分はそう。

 特に違和感を感じたのは和食の流れの中、一品ぶっこまれていた中華な味のフカヒレ。

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全然中華の経験のない和食の料理人の方が見よう見まねで作ったらこんな感じになるのでわ?ってくらいジャンクな中華風味で。。。

どうしてもフカヒレの料理を出す必要があるのなら和食仕立てで、「和風」で押し通す和のフカヒレ料理で提供してくれていいと思うんですよ。

 どの料理も手が込んでたり、間違っても安居酒屋なんかじゃ使わない食材を使ってるであろうことはわかります(もちろん例外もあり、下記のうなぎ云々がそれ)。

 でもどれも「なんだこれうまいっっ!!!」って記憶に残るような味、料理じゃないんですよね・・・。

だけにガッカリしたというか、独りよがりに「凝りすぎてる」と感じる部分が多々有り、そこが本当に残念。

 うなぎがのってる料理があったんですが、その鰻は自分が思うに(見た目と食感から)中国産で、わざわざそこに鰻、しかも中国産と思われるようなものを使ってまで持ってくる必要(意味)あんのかな・・・っていうような。

 美味しかったのは、さすがって思えた炊き具合の米と刺身のカンパチだけじゃあね。。。

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何品も出されなくとも、山形牛のすき焼きとか焼き肉(韓国風のではなく三重の松坂で食べるような)だけでいいと思うんですけど、こういう考え方する人っていまだ少数派なんですかね?

 朝食(下)は不味くはなかったんですが、夕食と打って変わってさほど力を入れてないのが。。。

IMG_0130 (Large)力の入ってなさげな感じ伝わりますか?(笑

別に朝はあってもなくてもいい派な自分ですが、米所の山形、どんだけ美味しそうな朝食なんだろうと期待していたためちょっとガッカリしました。干物だけは美味しかったですが。

せっかく1泊二食付きの旅館に泊まっているのに干物以外こんなどことも代わり映えのしないつまらない朝食は見たくなかったですし、盛り付けるだけ、冷えたものばかりの手抜き料理なら夕食と同じく部屋食にしてくれてもいいんじゃ?と思いました(一度持ってくればいいだけなので)。

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 という感じで食事ガッカリ、お風呂満足で差し引きプラスマイナスゼロ、いやむしろ食事の良くなさが感想に悪く響いてると考えたら食の面は大きくマイナスですね。

 だけに食事なしの素泊まりだったらなーと思ってしまったわけです。

 連泊してたらまたあの食事(献立に変化はあるでしょうが)が・・・と思ってしまったんですよ。。。

旅行中の「食」ってかなりの割合占めてると思うんですが、そこを喜べず気重に感じるって相当だったと思うんです。

仮に素泊まりしてても銀山温泉には食事の自由度がないため(古山閣向かいの伊豆の華さんで蕎麦や天丼はあった)、銀山温泉全体の評価として下げざるをえなかった。

 一番安い部屋が安い時に食事付2名で2万円くらいってとこだと思いますが、その料金で同程度の食事が出るなら「安い(適当)」とは思いますし、それで充分楽しめると思います。なにせ風呂は良いので。

他の旅館と比べてない現時点での評価ではとてもよい旅館(食事なしで考えて)だったと思ってます。ただ食事なしのプランがなかった以上食事込みで考えるのが正当ですよね。仮に素泊まりで連泊してみても食事面で困るのは明らかですし。でもそれは宿のせい(評価)ではない。。。

間違いなく良かったのは良かったんですよ宿は。ただ温泉街が・・・って事です。

まとめればそんだけ強い思いだったってことっスかね。満足さより物足りなさが終始纏わり憑いてた気がします。

 

追記

 宿に無線LAN(Wi-FI)ありません。今時大事な部分、忘れてました。

部屋からは繋がる気がしませんでしたが、宿の外、銀山温泉としてFree Wi-Fiはありますので、割り切ってインターネットのない過ごし方、ありだと思います。

 

Special thanks to M.S

銀山温泉

 ついに来ちゃったなー、と感慨深いもの・・・ありました。

 ※以下はネタバレなきよう「必ず行こう」としている方は読まれないで下さい。

 山形では快晴だった天候は大石田に近づくにつれ雪が舞い始め、駅に着いた時には結構な降雪具合で、願ったり叶ったり雪景色の銀山温泉が見れそうだな、なんて思い返せばこの電車を降りて改札を出たくらいまでが、この旅行中の頂点でした。

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 行商中大雪に阻まれたという友人が「今ここにいる」と雪降る銀山温泉のガス灯を写メールをしてきたのは2001年だったか2002年で、かれこれ15年も前。

 その思ってた時間の長さの分、期待が高まり過ぎてたんでしょうね。

思っていたのが「どう」「こう」と明確にあるわけじゃないんですが、温泉街の規模や位置的なものが想い描いていたものとは違っていました。

 駅から宿のバスで35分くらいですか、道中あまり雪深いとも感ぜず(道端にはそれなりに積雪はありましたが)山奥感はなく、道に坂道感(勾配)がないのでさほど標高も上がってきたように思わず。

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 余り情報を入れずに居たんですが、勝手な想像で標高も1000mとかそれなりにあるため雪深く、山一つ超えた人里離れた山間部だと思っていました。

車窓を眺めているとそれなりに山間の感じはあるものの(郊外とも思えませんが)除雪のしっかりされてる道路で、勝手に期待していた秘境感のようなものが出てくることなく、雪道の不安を全く感じないままさらっと到着。

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さほど規模の大きくない温泉街だということを見聞きして知ってはいたんですが、想像以上にずっと小規模という第一印象は否めなく、宿は少なく部屋数も多くはなさげで、日が沈んだ後街が抱え込める人数はそんなに多くないことでしょう。

が、その容量よりもはるかに街の面積が物凄く小さいなというのが一回り後の印象。

 鄙びた温泉「街」だと勝手な想像をしていたんですが、宿以外にあるのは土産物屋が2~3軒と食事処が2~3軒?のみで、「街」という体ではないと思いました。

もうすこし、300mとか500m四方の規模で温泉街してると思ってたもので。

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 どこの宿も直前まで見ていましたが、正月休みでほぼ空きはなかったのでそれなりの人口密度を覚悟して行きましたが、日帰り客と見られた中国人と韓国人が目立っていた時間以外は人の多さは感じませんで、総人口は思っていたより多くない。

 何かを撮ろうとして人が入ってしまうのは今の観光地ならどこでも同じこと。

行き場が部屋と風呂と川沿いの道100mだけなので想像の範疇なはずなのですが、その「多くはない人の存在」を悪目立ちさせていたのが宿で貸し出してるのスタジアムコートのような防寒具

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上の写真左下隅にも写っていますが、あちこちで写真撮影している何人かのまとまり・集団が同じ防寒具で=結構な面積の同じ色の塊となっていくつも風景の中に浮いて存在しているのはまあ酷い。

 街の規模というか灯りの少なさですかね、カメラの性能を発揮させたインチキ写真だとかなり賑やかで、撮り甲斐のある場所のように見えてましたが、実際行ってみたらその灯の少なさに寂しさの方を感じたほどで、その感じた情緒とどこから眺めても目に入る防寒具の色の落差に興も醒めて行き・・・。。。

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 そうした目で見てると消えてるガス灯だったり、営業していない建物に気がいく。

 ガス灯は0時頃まで灯っていたと思います(23時過ぎまでは確認)。ただ21時を過ぎると宿屋の照明が減るんでしょうね。居たら感じる程度に少し暗くなると思いました。

 

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 他の旅館のお風呂や外湯に行けなかったことは心残りです。気づいて行った時にはもう17時を回っていて「地元の方以外は~」となっていたので断念。(観光案内所作成外湯マップお手数ですが右クリックで開いて元の大きい画像を見てください)

 あと改築して袋叩きにあっていた藤屋さん。実際行って目にしてみたら、あんなにボロクソ言われてしまうほどの違和感は(当時からしても)なかったんじゃないかなーと思いました。

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自分的にはその左右にある公衆浴場と営業していない旅館の方が浮いているように見えましたから。宿泊していない(以前を知らない)人間の目には言われている程悪く映ってはないんじゃないかなーって。藤屋さん前で写真撮られてる方を何度も見ましたし。

 

 帰ってきて書きながら一番近いなと思ったのが比較的アクセスの良い「スキー場」。

そんなに山奥でもなく、かといって「スキー場」というゲレンデを中心として形成された集落なので土産物屋や食事処も1つか2つと多くなく、その営業時間も決して長くなく限定的。

ピーク時の人の多さの割りに行動の自由度といいますか、選択肢の少なさで行動が制限されてしまうという点で、スキー場に隣接されてるようなホテル、旅館で過ごすのととてもよく似てるなと思いました。

 そして何もない不自由きわまるド田舎か、比較的何でもある都心の両極端を好む自分の嗜好、や志向に合わないんだなっていうのが、着いた3時間後には感じていた感想。

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宿の体系が1泊2食付という昔からある日本の旅館のみなため(各旅館素泊まりもあるようなんですが)、周りに他の選択肢(飲食店)が生まれず、そこが自分には温泉街、旅館としての居心地は決して悪いもんじゃないけれど何泊も過ごす環境として不満なんだと結論付けました。

 訪れるまでは最低2泊、なんだったら3泊と意気込んでいたんですが、実際そうしていたらどうなっていたことやら。

コンビニがないとかそれくらいのことは2~3泊なら買い込んで行けばすむことですけど、車で1時間下りなければ何もないというほどの秘境じゃないので、いざなんか物足りなさを感じた時に、もう割り切って「籠もろう」とは思えない立地と感じたんです。

歩いて行ける範囲には何もなくて不便ではあるんだけれど、ちょっと車で走れば何かあるそんなに不自由な場所ではない(除雪もちゃんとされる)ため、もし2~3泊を自分の車で行ってたら、ちょっと買出しだの、お昼を食べに車出しちゃうだろうなという。

 容量(総人口のようなもの)の小ささから来てるもんだと思いますけど、歩いて行ける範囲である程度のことが揃う温泉「街」じゃない、伊香保や草津と比べてしまっているからこういう風に思うんでしょうが、やはり期待していたよりどっちつかず、中途半端だったと思います。

 ただお風呂や旅館含めていいトコだったと思います。ただ残念だった感じの感想を言っている理由は「ここで何泊も」とは思わず、1泊で充分、1泊向きと感じてしまった、ということでしょうね。

 

追記

 中韓の旅行者が目立っていたと書きましたが、聞くところによると去年まではそうでもなかったが今年(2017-2018)は増えたと。中韓台(中国、韓国、台湾)それぞれ同じくらいの割合で、それら三国の方たちと比べて現状はまだ日本人の方が多いそうですが・・・。

 

 一月以上経って思ったことですが、行って「ガッカリした」という感想は台湾の九份へ行った時のものと同じで、ダブつく部分がある(景観的にもそう)なとは思っていたんですが、両所の訪後感には微妙な違いなんですけど大きな差がありまして、例えば「行こうと思ってるんだけど」と話を振られた時に、九份の方は「(行きたいと思ったなら、台北から遠くはないし)とりあえず行ってみたらいいんじゃないかな」と答えるのに対して、銀山温泉の方は「(何が何でも行きたいのでなければ)行かなくてもいいんじゃないかな・・・」と消極的な返答が浮かぶんですね。

 これが表現できてない心情を一番伝えられてるかなーと、今ントコ思います。

 「行かない方がいい」とまでは言いませんし思ってませんが、「行かない幸せ」もあると思っています。憧れはずっと憧れのまま、近づかない方がいい場合も・・・ありますよね(笑?

ホテルキャッスル山形 エグゼクティブツイン

 検索で出てきたホテルの数やホテル名からしても真新しいホテルではないだろうことが予想できましたが、禁煙で出てくる部屋はすくなくそのせいかビューバスと書いてある部屋が目に入り、予約サイトの写真や公式ホームページで間取り図を見てもビューバスとは思い難かったんですが、もし昭和と予想される当時からこんな部屋だったのならば相当がんばった部屋なんじゃないかと思い(開業した年は知りませんし、2008年リニューアルと予約サイトに書かれていましたが部屋の間取りを変えた程のものかはわからなかったので)、泊まってみたくなりました。

大浴場こそありませんけどレストランやルームサービスはありましたし、2~3千円安いビジネスホテルよりも良いと判断したんですよね、部屋の広さも1.5倍はあるでしょうし。

 駅から延びる大通り沿い、真冬の今、時折横断する車道は完全に凍結していて歩きづらいのもあって遠く感じ始める辺りに建っていました。

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外から見たホテルの第一印象はやはり地方の昭和生まれのホテルといった外観でロビーの雰囲気もそんな感じ。

ドカ雪の場合ホテルに籠もり予定でしたが天候に恵まれたためレストランは利用せず。

しかし山形の食事で満足したのは到着日の深夜に食べた中華(山形五十番飯店)の持ち帰りのみだったので、夜は自分の空腹時間と合わなかったとはいえ、利用しなかった事にやたら失敗したなと思っています。

 余談ですがその山形五十番飯店、深夜なのにも関わらずとても繁盛している印象を持ちましたが、それはそのまま正直に反映された結果でしたね。炒飯餃子小籠包とどれも美味しく、久々こういう感じの店できちんとスープの入ってる小籠包で好印象。

飲み屋街の一角だと思うので致し方ないことですが、うっさい酔客とタバコの煙がひどくて持ち帰りにしたんですが、店でゆっくり色々食べてみたいと思えた店。

 

 では部屋に。

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 部屋の印象。とにかく暑い。

暖房(FAN)切ってて全く温まる要素がないはずなのに暑かった。

 それ以外はウェブで見た写真ままで、部屋で起きて過ごしていた時間は少ないけれど不満と言ったらその部屋が暑すぎなことくらいで、それも窓の鍵を開けてもらうことでまぁ解決。

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造りが変わってる部屋での滞在は楽しいスね。

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気になった事といえば上階(レストラン)からの椅子を引きずるようなよくわからない異音。

かといって隣の部屋からの音は全くせず存在を感じないほどだったので(居はしたと思う)よくわからない。

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 ほかはやっぱり

 「なんでこれ浴室を窓際に持ってきて階段の位置を反対側にしなかったんだろう?」

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ということくらいで、禁煙フロアだった11階(エグゼクティブツインは11階のみ)の滞在は想像してたくらいには快適で、洗い場付の浴室も窓からは遠いけれど思ってた程悪くなかった。

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 34平米でも充分ビューバスに出来るし、このくらいの広さの部屋だとこれくらい水周りにふってある方が自分には合ってるんだなと確認出来ました。

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 高い建物に囲まれてるわけじゃないので眺めは比較的いい部類に入ると思います。けれど眺めて過ごすみたいな眺望ではないので意識して選択するとこではないですね。ホテル選びでも部屋選びでも。

 

 部屋がまぁまぁだったのにちょっと高めのビジネスホテルの宿泊料でしたから、甘めな感想にはなってると思います。

実際人という部分でのサービス面は残念なことが多く、申し訳ない言い方しか出来ないんですが「やはり観光が資源となっていない日本の地方のホテルなんて所詮この程度」と思ってしまう場面に何度か出くわし、特に清掃、ルームキーパーの質が良くない様でクレームを出そうと思ったことがあったんですが、宿泊料の安さを考えて流しました。

2万3万と払うのならば「ちょっと勘弁してよ・・・」と一言言ってたと思いますが、正月早々無駄なことに時間を使いたくなかった。

 

 と、一通り書いた後公式HPを見ていたら全152室中110室、7割以上シングルルームという、行ってみて感じた部分でもあるんですが山形というのは観光で訪れる所ではなく、実質ここも半分はビジネスホテルなんでしょうね。