3 岩手 大沢温泉 お食事処やはぎ

 旅館の食事だろうと選択の自由は欲しい。

やはり自分の場合は旅行で旅館の食事だろうと、ここで注文できるような「定食」や「丼物」が食べたい時が多い。特に夕食で。

 帳場で宿泊の手続き後、温泉で時間をつぶし17時過ぎの開店時間と同時にとりあえず昼メシがわりに十割水車そばとやらを更科(570円、以下全て税別)で頼みました。

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 「凄いおいしい!!」とはなりませんでしたが、フツーにおいしかった。

特に汁。甘すぎもせず、しょっぱすぎもせず、ちょうどいい塩梅だったので「もみじおろしか珍しいな」と思いつつも使えなくて、蕎麦がなくなった後に使ってみたらウマそうな感じで失敗しました。

 夜は(ラストオーダー21時)鉛温泉藤三旅館に泊まってた時から「あーラーメンが食いてーなー」って思ってたせいで中華そば一択。

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 でこの中華そば(450円)が最っっっっっ高にウマかった。

「中華そば」ってこれだよな、っていう期待通りな昔ながらの中華そばが来た。

あれこれ食べましたけどこの中華そばが一番美味かったです。もう一回頼もうかと思ったくらい。しかも450円!

 ドラマの一気見してたり、ゲーム機持ち込んでゲームしながら、深夜にこのラーメンを部屋に出前してもらえたらどれだけ幸せか。21時までなんでできないんですけど。

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 数時間前に蕎麦食べたばかりでしたけど麺麺だったので食い過ぎだとは思いつつ、朝は食べないから・・・で頼んでいた「鶏のきじやき重(800円)」も普通にウマかったです。カツ丼なんかも考えたんですが、前日までの夕食が豚しゃぶ豚すきだったので。

 翌昼にはおろし海老天そば、カレーうどん、鍋焼きうどんらと悩みに悩んで・・・

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 カレーライス450円!(2回目)。

これもごくごく普通のカレーなんですが、家で作るならこういう味に仕上げたいというお手本のようなカレー。もちろんウマい。値段安いのもあって学食感がありました。

 二度目の夕食にはかつ定食やひっつみ定食も食べてみたくて迷いましたが、生姜焼きが好きでここの生姜焼きを食べてみたくて生姜焼き定食に(950円)。大盛り+95円。

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 生姜焼きだけは自分にとってちょっとハズれっぽかったです。

というのは肉が厚目でポークソテーっぽくて、松屋(牛丼屋)の現肩ロースのしょうが焼きみたいな堅めの安っぽい肉?のが好みで、そういうのを期待してたせいかこの厚切りのポークソテーっぽい感じのは求めていなかったといいますか。

でもフツーにおいしかったです。ただ無難に郷土食のひっつみ定食か、これも破格に安いチキンカツ定食(600円)にしといてもよかったかな、と食べながら考えてました。

 次来た時はいわい鶏の石焼ステーキセット、ひっつみ定食、カレーうどんを食べたい。

 部屋への出前に料金が1品100円かかります。3品頼んだら300円かかり、それは焼き鳥1本だろうと1品になり100円かかり、10本の場合10品扱いで1000円になるという融通の利かなさ…。。。

IMG_2479 (Large)ごぼうカリカリ揚げ(285円)

帰って来てから調べた情報によると(未確認)自分で店から持ち出せば無料という話。

店前のショーケースの上に食べ終えた食器が返却されてて不思議に思ってたんですが(出前は部屋の外に出しておけば回収されるので)、どうやらそれのっぽいですね。

注文は店まで行ってレジで口頭でするので、100円200円300円とかかるのが0円になるのならば、そのまま店で出来るまで座って自分で部屋まで持ってきますよね(笑。

 

 旅館に泊まっていようがこういう食事がイイ層って結構居ると思うんですよ。というか旅館の食事が無駄に豪勢で高くて無駄と思って敬遠してる人も必ず居るはず。

自分の旅行の仕方だと朝は食べずに寝てることが多いので、色々なものを時間かけてゆっくり食べるとしたら食べたいのは遅めの昼で、朝に食べちゃうと昼は食べなくてもいいかなくらいになっちゃうんですけど、朝から結構食べてる人って昼はどうしてるんですかね?

 普段外食を全くしないという人だと旅行に出て旅館の会席料理みたいな豪華?な膳を泊まる楽しみにされてる方もいるとは思うので、全部こうしてくれとは言いませんけど、素泊まり含めてこういう日常な感じの食事との選択の自由も設けてくれるととてもありがたいんですが。

情報や自家用車すら少なかった一昔前ならともかく、レンタカーも十分にある今、旅館の経営側目線からではなければ、必ずしも二食付きが必須条件ではないと思いますし、旅行って大半は好きな人が好きでするもんだと思ってるので、好きなもんを食べられる自由が欲しいんです。

2 岩手 大沢温泉 湯治屋

 他の温泉へ移動。

最初の計画時、青森の十和田湖畔の温泉と2泊ずつみたいな考えでいたんですが、帰りの距離がちょっと長くなってしまうのでどこかもうちょい近く、出来れば上り方面で探していたんですが特に惹かれる感じのところはなかったため、直ぐ近くにある足らなかった部分を満たしていた温泉宿に行くことにしました。

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前泊の藤三旅館に大きな不満があったわけではないのですが、欲しかったのはコタツで、要らなかったのは「選べない食事」。

二食付きの温泉旅館に来ると毎回似たような感想を抱くので「合ってない」のはわかってるんですけど、それでも「二食付き」で泊まるしかない旅館は今でも結構あって、特に週末に一人だったり(ここもそう)、素泊まりとなると販売自体してなかったり、してても数が少なかったり。

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 旅館内に町の食堂みたいな食事処があるのを知ってここに決めたんですが、多くはないメニューながらその中からその時の気分で好きなものを頼めた自由さは思った通り幸せで、これは別に次で書きたいと思います。

 

 経っているであろう年月からして清潔感ある方だと思います。もちろんお世辞にも「綺麗!」と言える感じではありませんけれど、こういう感じが好きな方、耐性のある方ならとても楽しめると思います。

 部屋はコタツがあって大満足。(コタツ代324円)

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 廊下を歩く音はドタドタ、振動もあるし、ふすまに隙間もあって外から鍵もかけれられないし、気を使えない人間の話し声は怒りを覚えるほどすげえうるさい(笑。

お互い慮って、せめて自分だけでも日本人らしく過ごすことを心掛けるしかないですよね。これ(隣人問題)ばっかりは運でどうしようもない。

自分の向かいの部屋になぜか二日続けて3人客(たぶん3人用の部屋なんでしょう)が来てうるさかったんですけど、うるさかったのはその2組の3人客(部屋の外にある靴置きに自分の靴を置くのでわかる)だけで、他の部屋の方は至って静かでしたから。

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 自炊前提の自炊部湯治屋だけあって冷蔵庫は冷凍スペースもある大き目なもの。

食事は全て出前してもらって部屋で食べてましたが、カセットコンロや電気鍋を持ち込んで鍋を食べながら年越しみたいな、自炊の用意をしての滞在にはやはり惹かれます。

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 売店(7時~21時)で飲み物、お菓子やアイスにつまみやカップ麺なんかも買えます。売店が閉まった後でも飲み物(ビールもあり)とカップ麺は、山水閣というホテル風な建物にある豊沢の湯のとこに自販機があって深夜でも購入できます。

 風呂は男性の場合、混浴露天の「大沢の湯」と屋内の「薬師の湯」にその「豊沢の湯」の3つで、カランとシャワーがあって体を洗えるのが豊沢の湯だけなのでそこと、川沿いでめちゃくちゃ開放的な露天しか使いませんでしたが、この露天風呂、雪の時に来たいと思いました。真冬じゃいろいろと大変でしょうけど。

 

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 向かいにあった「菊水館」というかやぶき屋根の旅館(上の画像)。

同じ大沢温泉内なのですが、別旅館という形を取っているようで、10月から休館と書かれてありましたが、近寄って見なくとも泊まってみたくなるくらい雰囲気あったので残念でしたが、こちらに泊まっていると一度外に出て川を渡って向かいの露天風呂に行くことになるのでまあ一長一短。

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 清掃で開けっぴろげだったので覗けましたが、ガスコンロのある部屋もありました。

どういう風に割り振られるのかわかりませんけど、選べるものならトイレや温泉への通路からはずれていた6畳の狭い部屋が自分好み。

 

 Wi-Fiはばっちり入ります。テレビ要らず。

あとはチェックイン前の探検時、山水閣の方から前を通っていたのにわからなかったコインランドリー。マッサージ店の奥にありまして、洗濯機が200円、乾燥が10分100円だったかな?洗剤は売店で30リットル分くらいのが30円で売ってました。

自分のように何度も何度も温泉に入るつもりの人なら嵩張りますけど自前のバスタオルを持ってきた方が快適じゃないかと思います。(自分は持って行ってました)

 泊まっていたのは平日。日帰り客が多いように感じていましたが、いつのまにか部屋外にある靴置きに靴が入っていたので宿泊客はそこそこ居たと思うんですが、早朝も夜も露天風呂には自分入れて最大3人で、混んでいると思うことはありませんでした。

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 最後に「基本」帳場の人全員ぶっきらぼう(笑。

サービスというかもてなされることを求めては行ってませんが、はっきり言って「ちょっと怖いw」。男の自分でもそう感じるくらいなんだから(女性客にはもっと柔らかいのかもしれませんが)、もうちょっとやさしい感じで接して欲しくはあった。

食事処で働いてる人や部屋の掃除をしてる人は挨拶してくれたり普通なんですけどね。

1 岩手 花巻温泉郷 鉛温泉藤三旅館 別館三階八畳

 「ほんの少し遠出したい」という気分から東北の温泉に行きました。

探していて意外だったのは数十件の旅館がある規模の温泉は蔵王くらい。そのため温泉街で気軽な食事をするのは諦め、一泊二食付きで検索しておススメとして一番上に出て来た旅館が丁度良い移動距離(時間)だったので他と比べることなくそのまま予約。

 読みは「(藤三)ふじさん旅館」です。

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平日と土曜で宿泊料金が変わらなかったのも即決出来た理由の一つだったでしょうね。

 場所以外はほぼ下調べせずに行ったため良い驚きが多く、全体的に好印象でした。

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 泊まったのは別館の部屋で、窓は腰上で大きくなく、別館全ての部屋は川側に位置していると思いますが川の眺めを楽しむといった趣のある部屋の造りではないため、別館ならばトイレ付の部屋か、別館ではなく本館か湯治部の方の部屋をおススメします。

というのも、旅館自体や部屋の印象は宿泊料の割には綺麗目という感想ですが、まだ寒かった時に行っているためコタツがないのを残念に思ったのと、廊下や厠が寒かったので部屋にトイレがないのはやや不便だったというのが実感で、部屋風呂はなくともトイレの有無は重要だと思いました。

それとこの別館の部屋にはカーテン等遮光出来るものがありませんでしたが、ホームページの本館の部屋の写真でカーテンが写っている部屋もあったので、朝日を煩わしい、朝の明るさに起こされたくないと思う方はそこらにも留意されて選ぶべき。

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 食事は朝晩ともに、これ以上は望まない充分なもの。

味はどれも程よい味付けでおいしく頂きましたが(特に朝食)、似たような献立になっている夕食はもっと単純な定食類(次に行った温泉旅館がそうなのですが)の方がありがたいと思ってしまったくらい飽きてしまう感じがありました。

IMG_2375 (Large) IMG_2430 (Large)IMG_2440 (Large) IMG_2454 (Large)上段が初日、下段が2日目、左が夕食で右が朝食です

1食500円+で部屋食にしてましたが、これは必要なかったです。特に朝食。

 気に入ってしまったのは「日本一深い自噴天然岩風呂」。

白猿(しろざる)、桂、白糸、銀(しろがね)と4つありまして、白糸以外の3つに入りましたが、とても良かったのが日本一深い自噴の白猿の湯。白猿の湯の写真は撮らせてもらってきてますが、この豪快な造りは実際肉眼で見て迫力を感じて欲しいので直接貼らずに上にリンクとして。

 10人は入れそうな大きな風呂穴の他、隅っこに2人入るのがやっとという小さな水たまりがあるんですが、夏場の屋内プールくらいの水温の湯?がこちらもかけ流しで、サウナで水風呂と行き来するように交互に冷たい方で体を冷やして温かい方へ入ると直後~1分くらいのヌルく感じる具合が凄く快適で止められず(笑。

これがサウナ道で言うところの「ととのう」だったのかもしれません。

「ととのう」という言葉を知ったのはここに行った後5月になってからで、水風呂に入ったことはありますがサウナのことは「我慢大会」くらいにしか思っておらず、利用はするけれど決して「好き」な部類ではなく、長居しやすいミストサウナの方がはっきりと好きというくらいなので、この状態がまだ「ととのった」のかどうかは未知です。

ただ今まで感じたことがないくらい水風呂にいるのが心地良くて時間を忘れるほどの経験だったので、温冷ともに天然で「ととのう」場のここはとても貴重なのでは。

 このお風呂混浴、なんですが深夜帯なら貸切状態だと思います。

自分が利用しようとして覗いた何回かの内半分くらいは利用者誰も居なかった。金曜の夜22時に入った時は出るまでずっと一人貸切でしたし、土曜も日付変わっての2時から3時半くらいの間ほぼ一人。

ほぼと言うのは途中3人ほど湯治部に宿泊されていると思われる方(降りてくる階段からそう判断)が来ましたが、こちらが出ようかと考えてる間に出てしまっていたのでその人らが浸かっているのは2~3分、着替えも含め5分程度なので、利用したいと考えているカップルの方、10分後にもう一度行ってみてください。たぶん居ないと思いますから諦めずに。

 実際ちょっとしか浸かってなくとも温まる不思議な湯。

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 貸切湯は広くはない「家族風呂」という大きさの風呂で、一番最初に入ったお湯がここでしたが硫黄臭を一番感じました。

時間帯で貸切にしなくとも男女別で利用出来、滝が見えるのが特長でしょうか。

IMG_2371 (Large)貸切風呂

 

 今回泊まった別館と本館の旅館部と、食事なしの自炊で長逗留用の湯治部がありますが、泊まった感想としては湯治部でいいかなと思います。

使えるお風呂に差はありませんし、部屋もホームページで見る限りそんなに差は見られなく、むしろ掃き出しの窓だったりコタツのある写真があってそちらの方が良いように・・・見えました。湯治部の方へ行った感じ明確に違うのは暗い廊下と暖房具合。

飲み物は自販機があるので(アルコールも)問題ありませんし、食事の面は売店がなく不安はありますが、湯治部に泊まっていても食事付きのプランはありましたし、素泊まりでも別料金で夕朝食は頼めもするようですから、朝食だけのプランで夕食は思い切って自炊するつもりで行くのも楽しそうでいいんじゃないかと。

それにサービス的には至極簡素なもんで、到着時はそれなりの出迎えがあったんですが、お金を払ってしまった後はしてくれてもよさげな「靴を履いたままでは手に取るのが困難だった1歩分先に置いた手荷物の移動をしてくれることなく」ジーっと見守られ、そして見送りは誰一人としてしてくれなかったので(笑。