六緑 グランドハイアット東京

 えーまずナマモノが好物でない自分は回転寿司ですら今まで10回、11回かな?と数えられるくらいしか行ったことが無く、ちゃんとしたお寿司屋さんには今まで行ったことがありません。

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友人達が頼んだ刺身盛りで挑戦していく内にいくつか(白身だけですが)食べられる魚が出来てきて回転寿司にも足を運ぶようになり、その回転寿司と比較するのに一度しっかりとした寿司を食べてみたいと考えるようになったんですが、経験なさすぎな自分にウマイマズイや高い安いはわかりませんから銀座○○みたいな本格的?な鮨までには興味が出なく、腕自慢の頑固な職人さんのとこより、自由度が高そうで、雰囲気(空間)、サービスを重視したホテルの寿司屋に。

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たいていのホテルで寿司の食べられるところはあると思いますが、ホームページにpdfのメニューがあって事前に頼める(食べられる)種の有無が見れた、アンダーズのTHE SUSHIとリッツカールトンのひのきざかとグランドハイアットの六緑の3店が候補。

アンダーズは建物すら見たことが無く何か機会を見つけて行ってみたいと常々思っていたところですが、THE SUSHIは昼の営業はしていないとのことなので、ひのきざかと六緑で頼める種の多かった六緑に。

134548-large松皮鰈

 まず見た目というか佇まいが美しいと感じました。

回転寿司でも回りがちでないものしか頼まないので同じ様に目の前で握ってもらっていますが、仕込みの違い、差がこの見た時の感想に出たんだと思います。

134759-largeカワハギ

食事しててこんだけ写真撮ってるのは久々。どれも綺麗で映えるので一眼持って来たらよかったなと一瞬(最近一眼を構えるのが仰々しすぎに感じあまり持ち出していない)思いました。

 自分の場合残念なのが、ほとんどの刺身で食べた瞬間に「ウマイ!!」となるものが少なく、その後「ご飯がほしーー」ってまでならないんですよ。火の入った天麩羅や焼き魚と違って

だからいくつかの刺身が食えるようになった今でも「刺身定食」がわかれない。

135105-large金目鯛炙り

ちなみに今まで食べた刺身で「ウマイ!」と感じたのは、金目鯛とホウボウくらい。(ふぐも好きなんですがから揚げのがうまい)

食べた瞬間「これ凄い!」という違いはちゃんと感じてるんですが、「ウワッこれウマー!!!ご飯欲しいっ!(酢飯食べてますが)」ってとこまで至らない(苦笑)

135409-largeぼたん海老

このぼたん海老、ものすごくねっとりムチムチしていて札幌で食べたものとは全く違い「凄い」と思った一つでしたが、札幌で食べたものより美味かった?と聞かれると答えに迷う。

海老は熱を入れたもの方が美味だと思っているのもあってか、食感的に寝かせていない生な方のが好みなのではないかと推測。

135848-largeすみいか

 そんな自分でもはっきりと違いがわかったのは海苔の旨さ

良い海苔使ってるなんて、ちゃんとした鮨屋なら当然のことなんでしょうけど、とにかくまぁ感動。

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のり巻き(せんべい)も大好きですし、子供の頃から海苔巻き(寿司)ばっかり食べてきたわけですから、寿司を食べ慣れてなくても海苔のウマイ不味いだけはわかります。

 この後手巻きで長芋わさびと納豆を頼みましたが、しょうゆの必要ないうまさ。

こういうお店での納豆巻きってどうなのかなー?回転寿司のとは違うのか、似たような程度なのか?と長いこと疑問を持っていたんですが、違いましたね(笑)。

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あちこちの回転寿司で納豆軍艦や細巻を食べてウマイと思ったことは一度もありませんでしたが、六緑の納豆巻きは旨かった。

訪れる前、〆には白身で気に入ったものをもう一度と思ってましたが、迷わず再びお願いしたのは玉子(笑)だったくらいおいしかったです。

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ちなみにですが、細巻が手巻の5割増しくらいの値段になっているのは長さ(量)からのようです。細巻の方が見た目で確かに1.5倍くらいの長さになっていた。

理由はわかりませんでしたが、手巻の海苔は見た目からしてパリパリしていて、その通りなんですが、細巻の方は写真の通りシナっとしてしまっていて手巻の方がおいしく感じました。

 

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 ここでも度々書いてる通りホテルでの飲食は割高で市中の専門店に行く方がいいと思ってるのは変わっておらず「では、なぜ?」かと言えば、「寿司初心者の自分にはホテルの寿司の方が行きやすかった」というわけじゃなく(グランドハイアット東京に何回か訪れていて信頼してたのでそういう意味の行きやすさはありましたが)間違いなくゆったりとした空間(席間)で自分の好きなものだけを好きなように食べるっていう、おまかせのみのお店の堅っ苦しさと対極なものを求めたからだと思うんですよね。

今思えば、一面ガラス張りで中がわかる部分にも入りやすさは生まれるのかもしれません。

 今年の1月か2月あたり、六緑かひのきざか、どちらかのお店のメニューにホウボウがあったと思うんですが、またメニューに現れた際に行きたいと考えています。

天ぷら 荒川 浦和ロイヤルパインズホテル

 割とまともなホテルが浦和にあったのは知ってましたが、訪れるどころか、この建物がそのホテルなんだと知ること自体が初で、思ってたよりも全然立派なホテル。

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客室数から言っても大したことない大きさのホテルなんですが、「浦和(埼玉)にもこんなちゃんとしたホテルがあるんだなー」と中に入ったら期待してなかった期待が膨らんできました。

 

 以前北関東のカウンターで食べる高めの天麩羅に行ったらえらい目にあって、それから「都心以外で食べるのが間違い」と避けてきてたんですが、ここ数年それら都心のお店でも疑問だったり不満を感じることが多くなり、反対にこれもたった一軒で印象が悪くなってたホテルの天麩羅なんですが、偶然良い出会いがあってそれをきっかけに他ホテルのも試してみたらホテルの方が安かったり、大切に扱ってくれてると感じる場面に何度も触れてるうちに

 「55~85点と安定しない店や高い料金に見合わない雑なサービスの店に行くよりも、ものすごい感動した美味さはないものの75~80点くらいのとりあえずさにプラス間違いのないホテルの接客」

で選ぶことが多くなりました。

 「都心じゃないけどホテルのレストランだから大ハズレはしないだろう」と期待・不安半々な感じですね。勿論普通以上だったらいいなーと外すことも織り込んで。

 

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 色々な(確か8種)風味塩が売りの一つのようでしたが、塩だけなめてみると自分にはどの塩もとにかくしょっぱく(塩っ辛く)感じてしまったので、味見以外で後は使いませんでした。

天つゆの方も自分の好みとは合わなかったので、つけても衣の先に薄く触れさす程度か、何もつけずに食べてたってくらいでしたが、下手な都心のお店に行くより全然ヨカッタです。

 自分の感覚だと野菜はともかく魚介(特にキス、めごち、穴子)はホテルより都心の専門店で食べるものの方が風味を濃く感じ、質の差値段に反映されてる部分と思っているんですが、ここの海老、烏賊、かきあげの3つは、今まで食べた中でも相当美味しく感じました。

 特に必ず出される海老なんか専門店だったらどこで食べてもうまいので意識が行くことはそうないんですが、揚げ具合がツボったんすかね?ひさびさ海老食ってて「アレ?これ美味いな」って思っちゃいましたし(出だし1匹、中盤以降でもう1匹と分けて出されるのもいいのやも)、

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イカの種類は違い、何もつけずに食べたからそう感じたのかも知れませんが、イカは今までで一番感動しましたし、

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かきあげ(天茶)は「貝柱”だけ”とかエビ”だけ”なのは好かない」という好み差もあってなんですが、ここのが今までで一番好きです。

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 他、初めて食した赤めごちなんですが、めごち特有の風味こそ感じないものの身の厚さからくる白身魚のホクホクとしたやわらかな食感が良く、あとはしいたけが特徴ある切り方で今まで食べたことのない味わい方が出来、印象に残っています。

 ちなみに野菜をあまり重視してない理由ですが、たいていの野菜は(炭火なり、鉄板焼きなり)焼きで食べる方がウマイと思ってるからでして、近藤並みの厚いさつまいもは長い時間揚げてる弊害か?焦げを感じてはっきり要らないと思いました(厚みを)。

 さつまいもだけはフツーの薄い家庭のてんぷらのがうまい。と思ってます。

良い悪いは置いといて、天麩羅屋のさつまいもは焼き芋感が強い。(それがいいなら焼き芋を食べるよっていう)

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 平日限定となってますが、昼の3000円4500円と夜の5800円7800円は安いス。

平日以外の昼の5800円と7800円、夜の11500円と13500円のコースになると都心のお店と比べても差はないので、まぁ都内からわざわざってほどじゃなくなりますね。空間も5階で窓はありますが、明かり取りのためにあるだけで食事中視界に入る位置にはありませんし、そもそもお台場みたいな眺めがあるわけでもないし、なので。

 厳しい方だと給仕に「基本的な部分からなってない」と感じられると思うんですが、そこは修行中の見習い君とバイトのおばちゃんといった感じの差で、悪いというのではなく、どうあるべきか、どうするべきかを知らないという、まぁファミレスレベルっていう印象(苦笑)。当然良くもありません。

 

 適当に商店街を歩いて行きましたが、ある程度近づけば背の高い建物なので目立ちわかります。

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 大宮駅周辺でしっかりと落ち着いて食事をしようとした時、パレスホテルのレストランには天麩羅屋がなく、浦和のホテルでも探したのがきっかけでしたが、とりあえず埼玉県でこういうカウンターの天麩羅で行く価値のある店を見つけれたのは収穫でした。

鎌倉松原庵 欅 原宿(閉店)

 用事をこなす合間、すだちそばを求めて原宿に

「鎌倉」とついてる店名にひっかかりはしたものの(遠くない本店知らずの支店にわざわざ感)、時間をかけてない雑な検索だと見つかっただけでもありがたい

ビルの飲食フロアの一テナントかと思ってましたが、ワンフロア全て専有している形で期待が膨らみました(大きくないビルですが)

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 外したつもりの休日遅い午後、15時過ぎでしたがそこそこ入っていたのに驚きました

エレベーターを降り暖簾をくぐると上がり框で履物を預ける形

どこかの料亭気取ったひつまぶしの老舗じゃクリップ付のプラスチック小判札を渡されて自分で靴箱に入れたもんですが、ここでは食事前にそんな手を汚すような行為をする必要なし

お店の格って歴史とか客単価じゃなく、こういう初歩的な心構えで差が出るもんだと常々思ってるんです。いい旅館って思えるとこには下足番の方って居ますし。

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見た目的にはよろしかないですけど、昼時は並びもあるようで冷えた水が置いてあったりと、こういう客側目線で見れば、自ずとすることって考えるまでもなく即浮かびますよね

 どっかの料亭気取ったひつまぶしやこそこうあるべきなのに

 

店内の雰囲気は夜のコースがそれなりの値段してるだけあってそこそこ(もちろんいい意味で)

 ここまでのサービスや空間は問題なく良かったので、そばの期待は高まりましたよねー

ここいらでささっと手っ取り早くすませたいと考えたら駅の立ち食いそばから始まって、目に留まったラーメン店、定食屋、ねぎしや吉野家みたいなチェーン店なんかに入ることが多く、何度も行ってる店は(隣駅ですが)渋谷のかにチャーハンの店くらいで、何度も通いたい店を知らない

 

 メニューを見るとここのすだちそばは単なるすだちそばじゃなくおろしの入ったすだち鬼おろしそば大根おろしとすだちの相性は未体験なのでわかりませんが、合わないならば避けて食べるか、先に食べるかすればいいな、と鴨せいろも目に入りましたが鬼おろしすだちそばを

 ほぼ、待たされたという感覚のないうちに自分のそばが来て驚く

 こういう格調高い風なお店にありがちなことなんですが、注文したもの一つ一つが来るのにやたら時間がかかる店が結構多くて、こちとらさっさと食べて出たくて選んでるのに注文溢れ返ってるわけでもなしたかがそば茹でるだけでどんだけ時間かけるの?っていう

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 小ぶりな器

 そばのみの感想としては特出してるところはなく普通のそば。

そばの香りが芳醇にするそばでもなく(自分は更科蕎麦が好きなので否定的な意味ではありません)、つゆも際立った特徴があって何か感想が湧いて出てくるわけでもない、いたって普通のつゆ感

 鬼おろしとの相性ですが、「すだちそば」を食べに来ていたためそばを食べ終えるまで鬼おろしの存在に懐疑で、つゆに大根おろしを溶いた状態にして食べたいと思わなく、添えて食べるとすだちの風味がおろしの香りと味に若干飛ばされてしまってるかな?という印象は否めず。(これは大間違い)

香りの強いそばではないので、粒のデカイ鬼おろしならではのシャキシャキとした大根の食感と風味に負けてしまい完全に喉越しだけの存在になるのがちょっと物足りなく、おろしとそばを分けて食べてしまいましたが、そばを食べ終え鬼おろしを溶いた状態でつゆを味わった時に初めて鬼おろしつゆのバランスの良さに気づき、相性の良さみたいなものを感じたので、最初から鬼おろしを広げつゆと満遍なく混ぜ食べる方が合ってるなと思いました。(実際その通りで、下の追記をぜひ読んでください)

 

 勿論おいしく頂いてるんですがくっきりした印象が残っているのは、けっして太いわけでもない(これもちょうどよい細さ)のに角の立っているそばだなということ。

「うどんの角」は知っていますが(良いか悪いかは別で)そばに角を意識したのはここが初めて

もしかすると自分にわからないほどレベルが高すぎてフツーに美味しいのかもしれない

そば自体「おいしい!」ってなるほどの食べ物じゃないのかもですが、「食べやすい」って言葉がぴったりな「おいしい」だったんですよね

まずいそばだとせいろ1枚でも数すすりで飽きてしまって重くなるんですが、やはりここのはウマイんでしょう、軽く入ってしまって追加注文することに

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普段なら鴨せいろにしちゃってたと思うんですが、つゆに入っていない中心が生っぽいたたき風の鴨を見かけて、別皿で添えられて来る洒落乙な鴨せいろ?と思ったので、海苔ナシとアリで二味楽しめる海苔せいろにしました。

「岩海苔」がとは書いてあったんですが、ざるそばを浮かべていたら来たのはこんな立派な盛り

海苔の風味は良かったんですが、こぼすわ、食べづらくむせるわで海苔とそばの分量があっておらず、温かくてつゆの多いかけそばでならとてもあってたかと思ったんですが、さすがにちょっと多すぎた(汗)。

湯で加減なのか、そばの硬さ、喉越しがちょうどよく、つゆが自分の好みより辛い、尖っているっていう感じなんですが、バランスが悪いわけではないので負な印象ではありません。

 

夜はともかく昼の値段でこの感じにこの入り口からの気配り様、十分スね。安いと思いました。

 

追記

再訪しました。やはり見た目的に美しかなくなるんですが、鬼おろしは食べる前に満遍なくといておくのが正解のようで、そうして食べるとすだち風味のつゆの中に点在しているたまにくる鬼おろされた大根の歯ごたえと味により一層清涼感が増され、食欲を弾まされました。

 お昼でも予約出来るそうなので「窓際の席を」と予約して行くのが良いですね。土日の11時半~12時半くらいは並びが出来ていると思います。

あと、すだちは配膳されてすぐに半分くらい取り出しちゃうのをオススメします。香りの足らない場合は器に戻して足せますけど、意外とえぐみ?、苦味が出るのが早いので(自分の場合はすぐさま3枚くらい残して全部出します)。その後はご自身の加減で。

 

 2021年11月追記

 コロナの影響ではなく原宿クエストビル閉館に伴って閉店とのこと。

残念ですが新たに出店を検討されてるそうなのは良かった。