ここ1年くらい(自分の中で)ステーキが流行ってます
鉄板焼きの最後に出される上品な「切られた肉」ではなくて、自分で噛み切るような塊肉
焼肉も焼肉でいいんですが、やはり塊肉を噛み千切るように食ってると自分に獣感を感じる(笑
たぶん去年バンコクデュシタニのステーキハウスに行こうとしたのが目覚めたきっかけになってると思うんです。行くつもりだったものの結局行けずじまいだったので帰国した後、もう30年以上もやっているステーキハウスにガキの頃以来で訪れて食べたらとても旨くてブームが到来
そういう感じだったので、名古屋にてもステーキ屋さんを探してたんですが、まぁ不発
なかなか書くに値するお店に当たらなかったんですが、やっとこ当たりを引けました
それが横浜は伊勢佐木町?関内?にあるステーキ屋「弱肉強食」
元来こういういかがわしい雰囲気のところにあるお店とか(例えば新宿歌舞伎町にある上海小吃とか)、知る人ぞ知るっていう感じのこじんまりしたお店が好きなもんで行ってみたら大当たり
遅くまでやっているところも自分としてはありがたいというか好んで行ける一因です
多分自分の知らない時代よりかは全然健全で歩き易くなってると思うんですが、それでもちょっと入るのに躊躇うような飲み屋だらけの雑居ビル(笑
一見さんお断りってわけじゃないでしょうけど、入りづらい雰囲気というか独特の空気感ありますよねー。こういうとこのこじんまりしたお店はとかく入りづらい
そういうところに行くのがまた嫌いじゃないもんだから、いざ実物を目の前にしたらワクワクしました。こういうところでわざわざやってるお店は美味しいに違いないという期待
エイトセンタービルの2階
もう完全に昭和で時が止まってますねここ。懐かしさを感じるというのもこういうお店が現役バリバリだった当時は知らないのでおかしな話なんですが、とても大好きな感じがする
新橋や上野のガード下なんかや、新宿ゴールデン街といったら辺と同じ、ある種敷居の高さ、独特の入りづらさのある雰囲気の中、2階の一番奥にお店がありました
店内は当然狭く、カウンターで5席
普段隣が気になるような狭っ苦しい空間が嫌でホテルのレストランを使うくせに、対極にあるようなこういうお店もなぜか好む傾向にある
お店は狭いだけあってさまざまな(というか独特の)工夫が垣間見れる感じで、ご店主の一挙手一投足が全て興味深い
切り分けるので取り出した肉の塊を見た時、それをまた仕舞う時の丁寧な扱いを見た時「あぁわざわざ来た甲斐があったくさい、ここ間違いなく旨いはず」って思いました
というのもウェブでも見れますが、各種ステーキの値段がどれもかなり安い
そこらチェーンのステーキ店やファミレスのより安いんじゃないかって思ったくらい
もちろんそれらの店よりもお店は狭いわけですけど、味はガキの頃ぶりで行った店よりうまくて驚きました。そのお店も30年以上も続いてるだけあってかなりうまくて安いんですが、そこよりもうまいと思えましたから
肉と魚介に関してはある程度のものはある程度の値段する。逆に言えばそこそこは出すつもりがないとそれなりに旨いものは食べられないと思っているので、安すぎると少々不安になります
後日、これも自分にとってはガキの頃の味の「肉の万世」へこれまた25年ぶりくらいに行ったんですが・・・残念ながら比べようがないくらい弱肉強食さんのが旨かった。ヘルシーステーキ@肉の万世
同じような金額、1500~2500円で探しても一番安い肉さえ頼むことは出来ず(万世のは黒毛和牛と書いてありますが2000円で100g分にすらならないとは!)、部位的に同じ肉を仮に同じ重さで頼もうとすると軽く倍ではきかなくなり「こんな高かったっけ?」とまぁ驚きました
最近は何でも(ホテルに泊まっても)高いと「当然」という思いが強く先に来るので感動が薄くなりがち、ましてや旨くて安いものを食べた後に高いくせに大したことなかったりしたら・・・
ってか万世ってこんな程度だったっけかな・・・っていうのが久々訪れての正直な感想で、ガキの頃の記憶とはいえ思い出補正なんか入ってないと思うんですが、ちょっと悲しくなったというかなんか残念な気持ちに。。。
というくらい圧倒的に旨くてびっくりするくらい安かったってのが弱肉強食さんの印象です
なめこの味噌汁も美味くて自分好みでしたし
ここは場所柄含めてお店の造りとか好き嫌いがはっきりわかれると思うので、今まで書いてきたお店と違い誰も彼もへと気軽に薦めれる感じではないんですが、雰囲気さえ大丈夫だったら旨い上に安いので是非行って欲しいって思います
ただこう旨いものを出してもらえればどんな場所でやっていようと、狭かろうと関係なく、ステーキに余計な飾りっ気は必要ないなと思ってる自分の好みどおりなお店で、ここを訪れてからは「肉食べたいな」と思うと真っ先にここが浮かぶようになりました