他のレストランへ行こうとも考えましたが、食べたかったのはフグやもつ鍋といった鍋か和食風なものだったので、3ヶ月も空けば献立も変わるだろし、再訪するにはちょうどよい機会。サービス料はかかりますけどホテルの夕食で9000円て安いと気になっていたので行きました。
刺身は食べませんから「青柳」で。
この日の「青柳」の食材は、車海老二尾に、白魚、アイナメ、甘鯛、野菜が空豆、筍、蕪、椎茸、アスパラガス。前回お好みの品書きを見ていて食べたいなと思った、白魚、油目、アスパラガス、椎茸が入っている献立。
そして今回も追加するべく見ましたが魚は前回食べたキスと穴子で惹かれず、野菜も品書き上には食べたいものがなかったので、「これは試す流れかー」と以前から「ホントに天麩羅で食べてうまいの?」と思っていた黒毛和牛紫蘇巻と、口直し的な意味でカマンベールチーズを追加。
前回は貸切でしたが今回は満席。
終わってみればこの差が出たという感想デス。
今回おいしいと感じたのは、筍、アイナメ、とデザート。
車海老はやはり関東で食べるものより大きいもので、前回は1尾のみのコースだったのもありますが追加注文したほど美味しく感じたものだったんですが、今回そこまでには思えず。
この出だし時点で少々雲行きを・・・意識しました、結果は如何に。
車海老の揚げ加減は「店の色」と思うことにして、どこでどんな感じだろうと気にしないようにしているんですが、そんなユルめな自分ですら少々火が入りすぎでは?と感じた揚がり具合。
前回が良すぎたせいで余計そう感じたのもあると思いますが、はっきり違う客の数。
全8席、8人を多いとは思いませんが、給仕の方のサービス含めて気の回り具合がはっきりと劣ってました今回は。
単純に1人2人を相手に揚げるより8人を相手にしてたら(ディナーですし)そら大変、忙しいことと思います。
ですが
この満席、満卓の時の余裕さ加減に熟練の方との差、こういう時の気持ちは表面に出てくるもんですしそこらがやはり経験の差というもので、踏んでる場数が見えるもんなんだなーと、名人と言われる方との差を気づかされた感じです。
すごく楽しみにしていた白魚は残念ながら少々生臭く感じたり、甘鯛も正月明けに食べたものよりかはちょっと落ちた感じで風味が弱かったり。
アイナメは美味でしたが桜の葉に巻かれているものだったので、魚ではなく一品としての妙。
これは前回感動させられた蕪にも思ったことですが、天麩羅、天種として蕪の良さがあるということではなく、カラスミ塩で食べることで「一つの料理」として仕上がっている「巧さ」みたいな。
筍。紫蘇と合うんですね。これはおいしかった。
ですが、最後に供される車海老にも紫蘇を巻いてるのは少々やりすぎだなと思いました。
個人の感想で、好みの差になることですが、海老・紫蘇それぞれの天ぷらを単体で食べてうまいでしょうから一緒にまとめて食べたって「マズイ」とまではなりません。けれど紫蘇の香りが強すぎることでそれぞれの良さ、組み合わせた相乗効果は感じませんでした。
これと同様和牛の紫蘇巻(天麩羅)も「これわざわざ紫蘇で巻いてまで揚げて天麩羅にして食べる意味あんのか???」って全く良さがわからず。
とりあえず肉単体でおいしいと感じる「良い肉」なのはわかるんですが、それだけにまず紫蘇を不必要に思いました。だってステーキ屋や鉄板焼で肉を食べる時紫蘇の葉っぱを出された記憶がないし、揚げてトリュフ塩で食べるという点にも疑問符が。
このトリュフ塩、合う合わないという以前の話でやたらジャンキー。
外国産のポテトチップスでこんなんありそうだなって感じの風味で、まぁ外国の方はこんなん喜ぶんだろうなってのは思いましたが、小手先だけの、上っ面だけのもんという評価。
そんな程度にしか感じなかったんで、わざわざ天種として選んで「揚げた良さ」というのは自分の舌じゃ理解できず。ザ・リッツカールトンどんだけ紫蘇好きなのよっていう。
トリュフ塩、パタゴニア塩、なにもつけずと食べましたが、一番合ったのは天つゆにドボン(笑。トリュフ塩なんかじゃなく「天ぷらですし紫蘇に合うのはやっぱり醤油でしょ!」ってなったのは自分が日本人だからスかね。
他、書き入れ時に明らかに人手が足りてない店の如く、グラスが空空なのに結構な時間放置されてしまったり、付きっ切り状態だった前回と比べ天地、雲泥。
二度目かつ前回良すぎた反動もあって前回とは打って変わった感じの感想になってますが、「格安」という評価は変わらずで(追記 今やフツーにリッツ価格でお得感ゼロです)、十二分な満足を得たい場合はお昼に、しかもちょっと外した時間に伺うのが正解ですね、昼でも夜でも安い高いけど。
先付けも前回同様おいしかったです。たぶん会席の方からだと思うんですけど、さすが京都はレベル高いなーって出だしでギュッと捉まれました。(だけに一発目の車海老との落差が大きく・・・)
翌日の昼食ここの会席にしてりゃよかったんだな。