割とまともなホテルが浦和にあったのは知ってましたが、訪れるどころか、この建物がそのホテルなんだと知ること自体が初で、思ってたよりも全然立派なホテル。
客室数から言っても大したことない大きさのホテルなんですが、「浦和(埼玉)にもこんなちゃんとしたホテルがあるんだなー」と中に入ったら期待してなかった期待が膨らんできました。
以前北関東のカウンターで食べる高めの天麩羅に行ったらえらい目にあって、それから「都心以外で食べるのが間違い」と避けてきてたんですが、ここ数年それら都心のお店でも疑問だったり不満を感じることが多くなり、反対にこれもたった一軒で印象が悪くなってたホテルの天麩羅なんですが、偶然良い出会いがあってそれをきっかけに他ホテルのも試してみたらホテルの方が安かったり、大切に扱ってくれてると感じる場面に何度も触れてるうちに
「55~85点と安定しない店や高い料金に見合わない雑なサービスの店に行くよりも、ものすごい感動した美味さはないものの75~80点くらいのとりあえずさにプラス間違いのないホテルの接客」
で選ぶことが多くなりました。
「都心じゃないけどホテルのレストランだから大ハズレはしないだろう」と期待・不安半々な感じですね。勿論普通以上だったらいいなーと外すことも織り込んで。
色々な(確か8種)風味塩が売りの一つのようでしたが、塩だけなめてみると自分にはどの塩もとにかくしょっぱく(塩っ辛く)感じてしまったので、味見以外で後は使いませんでした。
天つゆの方も自分の好みとは合わなかったので、つけても衣の先に薄く触れさす程度か、何もつけずに食べてたってくらいでしたが、下手な都心のお店に行くより全然ヨカッタです。
自分の感覚だと野菜はともかく魚介(特にキス、めごち、穴子)はホテルより都心の専門店で食べるものの方が風味を濃く感じ、質の差≒値段に反映されてる部分と思っているんですが、ここの海老、烏賊、かきあげの3つは、今まで食べた中でも相当美味しく感じました。
特に必ず出される海老なんか専門店だったらどこで食べてもうまいので意識が行くことはそうないんですが、揚げ具合がツボったんすかね?ひさびさ海老食ってて「アレ?これ美味いな」って思っちゃいましたし(出だし1匹、中盤以降でもう1匹と分けて出されるのもいいのやも)、
イカの種類は違い、何もつけずに食べたからそう感じたのかも知れませんが、イカは今までで一番感動しましたし、
かきあげ(天茶)は「貝柱”だけ”とかエビ”だけ”なのは好かない」という好み差もあってなんですが、ここのが今までで一番好きです。
他、初めて食した赤めごちなんですが、めごち特有の風味こそ感じないものの身の厚さからくる白身魚のホクホクとしたやわらかな食感が良く、あとはしいたけが特徴ある切り方で今まで食べたことのない味わい方が出来、印象に残っています。
ちなみに野菜をあまり重視してない理由ですが、たいていの野菜は(炭火なり、鉄板焼きなり)焼きで食べる方がウマイと思ってるからでして、近藤並みの厚いさつまいもは長い時間揚げてる弊害か?焦げを感じてはっきり要らないと思いました(厚みを)。
さつまいもだけはフツーの薄い家庭のてんぷらのがうまい。と思ってます。
良い悪いは置いといて、天麩羅屋のさつまいもは焼き芋感が強い。(それがいいなら焼き芋を食べるよっていう)
平日限定となってますが、昼の3000円4500円と夜の5800円7800円は安いス。
平日以外の昼の5800円と7800円、夜の11500円と13500円のコースになると都心のお店と比べても差はないので、まぁ都内からわざわざってほどじゃなくなりますね。空間も5階で窓はありますが、明かり取りのためにあるだけで食事中視界に入る位置にはありませんし、そもそもお台場みたいな眺めがあるわけでもないし、なので。
厳しい方だと給仕に「基本的な部分からなってない」と感じられると思うんですが、そこは修行中の見習い君とバイトのおばちゃんといった感じの差で、悪いというのではなく、どうあるべきか、どうするべきかを知らないという、まぁファミレスレベルっていう印象(苦笑)。当然良くもありません。
適当に商店街を歩いて行きましたが、ある程度近づけば背の高い建物なので目立ちわかります。
大宮駅周辺でしっかりと落ち着いて食事をしようとした時、パレスホテルのレストランには天麩羅屋がなく、浦和のホテルでも探したのがきっかけでしたが、とりあえず埼玉県でこういうカウンターの天麩羅で行く価値のある店を見つけれたのは収穫でした。